MOS 365&2019 Excel Associate の合格体験記
MOS の最新版である『MOS 365&2019』の試験を受けてきました。試験科目は、現在日本で公開されている『一般レベル(Associate)の Excel』を受験しました。
数ある検定試験の中でも難易度が低めの MOS ですが、これから受験しようと思っているかたの参考になればと思い、MOS の合格体験記を記事にしました。
目次
試験の結果
2020/8/1 に受験してきました。MOS は 1000点満点で、私は 892 点だったようです。基本情報技術者(FE)を持っている身としては、MOS はそこまで難しくなく、ほぼ全ての回答に自信があったため、892 点という点数はちょっとショックでした…
勉強時間の目安
私は MOS の模擬試験を約1時間実施しました。模擬試験が50分なので、ちょうど1回分ですね。
模擬試験は以下のサイトから無料でダウンロードできます。ただ、会員登録は必要でした。
残念ながら、この MOS の模擬試験が起動できないこともあります。そんなときは、以下の記事を参考に設定してみてください!
Excel は仕事でほぼ毎日使っているので、MOS の模擬試験だけを軽く試して、他はこれといって勉強はしませんでした。また、私の場合は Excel を教える仕事もしているため、試験勉強という点では手間が大幅に省ける業種であるのも確かです…
一から Excel の学習を始めたかたにはあまり参考にならないかもしれませんが、仕事で満足に Excel を使えているかたは過剰な勉強をせずとも、受かるような難易度だと思います。
出題範囲
出題範囲は MOS 公式サイトにすべて明記されています。
まとめると以下のとおりですね。
- ワークシートやブックの管理
- セルやセル範囲のデータの管理
- テーブルとテーブルのデータの管理
- 数式や関数を使用した演算の実行
- グラフの管理
検定試験とは関係なく、実務で使う機能ばかりですね。なので、普段からこれらの機能をよく使う人ほど、試験のハードルは低くなりますね!
逆に、実務で Excel を使っているのにこれらの機能を知らない場合は、Excel を知るよい機会ともいえますね。資格試験のよいところです!
アドバイスと注意点
MOS試験のお作法を知る
MOS 試験はパソコンを使った実技試験です。CBT(Computer Based Testing)というやつですね。Excel が得意なかたでも、MOS 試験自体のルールは知っておいたほうが本番で問題に集中できます。
数式にスペースを記述しない
=IF(ISBLANK(A1), "", VLOOKUP(A1, $C$1:$D$8, 2, FALSE)) =IF(ISBLANK(A1),"",VLOOKUP(A1,$C$1:$D$8,2,FALSE))
この二つの数式を見比べると、スペースがあったほうが関数に渡す引数が確認しやすいと思います。ただ、MOS の検定試験においては、正解になるとは限りません。
数式にスペースを含めると減点されるという発想は、模擬試験からの経験で得られました。回答の判断基準は MOS の公式と同じとは限りませんが、違うとも限りません。判断に迷うくらいなら、数式にスペースは含めないという選択が良いでしょう!
アソシエイトには相応の関数で対応
まず、以下のテーブルをエクセルのデータだと思ってください。
名前 | 区分 |
---|---|
阿部 | 合格 |
伊藤 | |
上野 | 合格 |
例えば、このようなエクセルのシートが用意されているときに、次のような問題が出されます。
『区分列にある"合計"の件数を数えましょう。』
このとき、私は以下の関数が思い浮かびます。
=COUNTIF(B2:B4,"合格")
これが正解なのか、不正解なのかを確認する方法はないのですが、アソシエイトのレベルでは以下の回答を期待されているようです。
=COUNTA(B2:B4)
単にデータの個数を数える『COUNTA』よりも、正確に"合格"を数える『COUNTIF』の方が実務では保守性が高い選択です。ただ、COUNTIF 関数はエキスパートで出題される関数なので、アソシエイトの試験においては COUNTA が手堅い選択となります。
試験範囲外の関数が、実際の検定で減点になるかは知る術がありません。ただ、MOS の模擬試験では見事に減点されてしまいました。
Excel に自信があるかたも知っておいて損はないと思います。
グラフ対策
グラフは試験でも確実に出題される問題です。ただ、グラフは苦手なかたも多いでしょう!私もどちらかといえば得意ではないです。
恐らく、グラフは実務でも思ったより頻繁に使わない機能で、それでいて設定項目数の多さが苦手意識を生んでいると私は思います。
上図の Excel 画像をご覧ください。設定項目が多いように感じるグラフですが、この赤枠さえ知っていれば、ほとんど対応できることにお気づきでしょうか?
『グラフのデザインタブ』と『書式タブ』と、作業ウインドウにある『グラフの書式設定』の3つです。各タブの中にはそれぞれ『リボン』もありますが、探せば答えは出てくるものです。そう考えると、気分的にもちょっと楽になりませんか。
知らない機能も探しながら解ける
検定試験なので、実務では使ったこともないような機能の知識が求められることもあります。
勉強不足だと思わず、タブやリボンをひたすら探してみましょう!実技試験なので、暗記していない機能も Excel を直接さわって探すことができます。これは実技試験のラッキーな点ですね。
私の感覚では、自信を持って検定試験に臨めるくらい Excel の理解度が高まっていれば、時間はじゅうぶん余裕ができると思います。後から見直すことができるので、自信がないところは飛ばして、解き終わってからゆっくり探すとよいですよ!
MOS の Associate レベルは、Excel 自体をちゃんと理解して使えていれば、しっかり受かることができる難易度に設定されています。Excel の知らない機能に出会う目的でも、MOS 検定を狙ってみてはどうでしょうか。
以上、MOS 365&2019 Excel Associate の合格体験記でした。