ノートPC『B9440UA』のメモリ増設に失敗した話
ASUS のノートPCである『B9440UA』のメモリを増設(換装)するために、実際にノートPCを分解して検証してみました。先駆者がいなさそうだったので、作業ついでにそのときの体験を記事にまとめてみることにしました。
目次
B9440UAはメモリの増設ができない
結論からいうと、B9440UA のノートPCはメモリの増設ができませんでした。なので、これから私と同じようにメモリの増設を検討している人はぜひ参考にしてください。
以下は、なぜ増設ができなかったのかのレポートです。
B9440UAとは
詳しいことは ASUS の公式サイトに載っています。
エイスース 14.0型 ノートパソコン ASUS B9440UA B9440UA-72008このノートPCが発売されてからすぐに買ったので、執筆現在で約2年半くらい使っています。個人的に使用感がとても良いので、Windows ユーザーにはぜひオススメしたいパソコンです。といっても、これから買うならもっと良いのも出てそうですが…
以下は今まで使ってきたノートパソコンと比較して、特に良いなぁと思った部分です。
- めちゃくちゃ軽い(重量)
- ほどほどの排熱
- フタの可動域が広い
- USB Type-C 給電
- 動作音が静か
- キーの耐久性や使用感がok
一方、不満点もあえて以下に挙げておきます。
- タッチパッドが効かなくなるときがある
- USB Type-A 端子は欲しかった
- メモリがもう少しほしい
- グラフィック性能は低い
ゲーミングPCではないので、必要な機能だけが良い感じに光っているPCです。結果的にコスパが良く、万人受けするマシンだと感じています。
搭載メモリの確認
まず、換装前に色々と調べておきましょう!
こちらは『dxdiag.exe』のスクリーンショットです。システムモデルがちゃんと『B9440UA』になっていますね。ノートPCの型番が分からなかったら、dxdiag.exe を使うと便利ですよ。
次に『タスクマネージャー』も確認しましょう。パフォーマンスタブのメモリ欄を見ると、『スロットの使用:2/2』とあります。これは、『メモリが2ソケットあるうち、2つとも挿してある状態』という解釈でokです。
※ただ、このタスクマネージャーで確認できるメモリスロットの情報は、実はあまり当てにならなかったりします…
最後に『CPU-Z』も見ておきましょう。Memory タブでメモリの詳しい情報が確認できるのですが、ココで確認したいのは Type が『DDR3』であることです。DDR3 や DDR4 はソケットの形状が異なるため、メモリの購入前に必ず確認しておく必要があります。
メモリの事前情報まとめ
- メモリソケットが2つあるらしい
- メモリタイプは DDR3
- モジュールは PC3-14900
公式サイトにあるスペック表や、PDF のカタログからも情報収集できますが、手元にパソコンがある場合はチェッカーを使って実際に調査するのをオススメします。本製品みたいに、同じ型で性能が違うパソコンだと、量販店で店員さんがミスすることがあるからです。(経験済み)
いざ分解!
裏カバーの取り外し
パソコン本体をひっくり返すと、ネジで10本留められているのが確認できます。オレンジ色のマークのところだけ、ネジが長くなっています。ちなみに、ネジはプラスドライバーで対応できるのですが、私が持っている5本のプラスドライバーすべてがカッチリと穴に決まらず、ネジ穴をなめてしまわないようわりと力を入れました…
ネジを外すと、フタにツメがないタイプだったのでパカッと簡単に外すことができました!
メモリはどこかな?
マザーボード周辺を簡単に解説します。
- CPUクーラー
- CPU
- メモリ
- ストレージ
- ワイヤレスカード
詳しいかたはもうお気づきでしょうが、残念ながらメモリは取り外しできるタイプではなく、マザーボードと一体型であることがわかりました。
メモリの増設や交換はサポートしていません。予めご了承ください。
ASUS B9440UA 製品カタログ
公式にもそれっぽい情報がありましたが、『サポートしていません』という表記ってちょっとわかりにくいですよね…とりあえずメモリの増設はできないようです。
ちなみに、ストレージのソケットは M.2 ですが、印字されているとおり SATA 接続なので 6Gbps です。NVMe は高速ですが排熱をしっかり対策しないといけないので、ちょうどよい選択ともいえますね。
CPUグリスでも塗っておこう…
ここからまオマケです。
せっかくフタを開けたので、何かメンテナンスはしておきたいものです。ということで、CPU のグリスでも交換して、お茶を濁すことにしました!
上図は CPU 部と CPU クーラーのネジを取り外した様子です。写真からは確認しにくいですが、グリスも乾きかけの状態でした。元のグリス性能も不明なので、グリス交換は良い選択ですね!(言い聞かせ)
グリスをしっかり除去できれば、ピカッと光るきれいな接合面が現れます。もちろんヒートシンク側のグリスもしっかりと除去しましょう。
ちなみにグリスは無理に除去しようとせず、ちゃんとグリスクリーナーを使用しましょう。グリスがドロドロに溶けて簡単に除去できるようになりますよ!
アイネックス グリスクリーナー IPA-CLN2きれいにふき取ったら、あとは再度グリスを塗ってあげるだけですね!
最初は写真に向かって右側しかグリスが塗られていなかったですね。ただ、左側も材質が同じようですし、クーラーへの接触面でもあるので、どちらもグリスを塗ることにしました。
アイネックス ナノダイヤモンドグリス JP-DX1グリスはアイネックスの『JP-DX1』で、私の定番です。
CPU の温度は平常時で 41℃程度と、理想的な温度になっています。ただ、残念なことにグリス交換前の温度は計測していないので、比較できないのは残念ですね…まさかグリス交換することになるとは思ってませんでした。
まとめ
B9440UA のメモリ換装はできませんでした!
最終的に CPU のグリスを交換するという方向転換をしましたが、本記事を見てくれた人がノートパソコンのメンテナンスをしようかなと思ってくれたら幸いです。
以上、ノートPC『B9440UA』のメモリ増設に失敗した話でした。