『Word』にラベルの製造元が無いときの対処法
Microsoft の『Word』で名刺を作るときなど、1枚の紙に同じ印刷物を綺麗に並べるときに、Word の『差し込み文書』機能を使うと簡単に印刷ができますね。
特に名刺の場合は、用紙のカットサイズや間隔がメーカーや製品によってバラバラだったりするので、差し込み文書機能を使うと、余白の設定や複製の手間を省くことができます。
ただ、Word の差し込み文書でメーカー製品のラベルを設定するときに、製品が登録されていないことがあります。そんなときに対処する方法を紹介します。主に初心者さん向けの内容で、画像が多めです。
目次
ラベルを登録しよう
結論をいうと、ラベルを『手動で登録』して対応します。でも、たいした手間ではありませんよ!
※本記事では、Microsoft Word 2019(365)版を使用しています。
差し込み文書のラベルを選択
Word を起動し、『差し込み文書』タブを選択して、リボンの中の『ラベル』を選択します。
封書とラベルの画面でオプションを選択
上記のような『封書とラベル』という小さいウインドウが表示されるので、下の方にある『オプション(O)』を選択します。
ラベルオプション画面で新しいラベルを選択
『ラベルオプション』という、また小さいウインドウが表示されるので、『新しいラベル(N)』を選択します。
製品の情報を入力
上記のラベルに関する各項目に手動で入力します。
入力すべき数値は、製品情報に記述されていることが多いです。製品に記述がなければ、インターネットで用紙を検索すればきっと出てくると思います。
こちらは私が実際に使っている名刺の用紙で、製品をそのままスキャンした画像です。赤枠で囲った情報を入力します。
項目 | 数値 | 備考 |
---|---|---|
ラベル名 | 製品名 | 製品名にしておくのがオススメ |
上余白 | 11 mm | 用紙の上部や下部の余白 |
横余白 | 14 mm | 用紙の左部や右部の余白 |
垂直方向の間隔 | 55 mm | ラベルの高さ + 名刺の余白 |
水平方向の間隔 | 91 mm | ラベルの幅 + 名刺の余白 |
ラベルの高さ | 55 mm | 名刺1つあたりの高さ |
ラベルの幅 | 91 mm | 名刺1つあたりの幅 |
ラベル数(横) | 2 | 横方向の名刺が何枚か |
ラベル数(縦) | 5 | 縦方向の名刺が何枚か |
用紙サイズ | A4 | 製品全体のサイズ |
同じように入力すれば、他の製品でももちろん登録できますよ!
登録後は、通常どおりラベルを設定するときに今回登録したデータを使うだけです!
登録したラベルを使ってみよう
ラベルを登録したときと同じように、『差し込み文書』タブから『ラベル』を選択します。
『封筒とラベル』の画面も同じように『オプション』を選択します。
『ラベルオプション』の画面で、先ほど作成したラベルが選択されていることを確認します。自分で作成したラベルは、『ラベルの製造元』を『その他/ユーザー設定』に設定すると、『製品番号』欄に出てきます。
設定をしたら『OK』を選択しましょう。
ラベルの設定ができたら、『封筒とラベル』の画面で『新規文書(D)』を選択します。
新しい Word が起動するので、設定したとおりの分割線が入っていれば成功です!
※今回の新規文書を選択する前に、Word に何か図形や文章が入力されていると、この時点で複製されているかもしれません。
1つの枠内に文字や図形を入れて仕上げていきましょう。
入力ができたら、複製したい文字や図形を選択して、『封筒とラベル』の画面で『新規文書』を作成します。
すると、上図のように全ての領域に複製された Word が起動します!
あとは印刷するだけですね♪
表の挿入ではダメなのか?
表を使った方法でも実現はできるはずです。ただ、差し込み文書機能を使う強いメリットは、同じ体裁で文章や図形を簡単に複製できることです。
表で作成する場合は、少しでも変更したら全てのマスに手動でコピーしなければならないので、とても大変ですね。
余白も厳密に設定する必要があるので、表だとより神経質に設定をしないといけませんね。もし、名刺用紙を変更することになったことを考えると、作業の手間の大きさが想像できますね。
名刺用紙の特徴
おまけです。
今回使った製品は 2 x 5 の 10枚が印刷できるのですが、2 x 4 の 8 枚しか印刷できないものもあります。その場合は、名刺ごとに余白が設けられていることが多いので、垂直方向の間隔や水平方向の間隔が広くなることになるはずです。
また、この製品のように名刺同士の間隔がないものは、『マイクロミシン』の製法で作られていることが多く、1枚のA4用紙から作れる名刺の数が多い反面、カットした出来上がりがパリッと決まらないのが特徴です。
A4 用紙 1枚で 10枚の名刺が作れる方がお得だと思っていたのですが、使ってみるまでわからないものですね…
Word の差し込み文書機能は頻繁に使う機能ではないかもしれませんが、例えば今回のような名刺を作る作業を Excel でやろうとすると、地獄を見ることになります。
文書を扱うならやっぱり Word が最適な選択ということですね!
以上、『Word』にラベルの製造元が無いときの対処法でした。